音楽の真理

音楽の真理は、自然である 

正しいピアノ演奏法の基本

                   

 

 

                       

 まえがき

 自然に逆らわないピアノ演奏法とは何か?そのうちで最も大切な『正しい 

 ピアノ演奏法の基本は』ということをはっきりさせていきます。

 ピアノ演奏法には、人それぞれに微妙な違いがあるものです。それは、一人 

 一人の体的条件に違いがあるのでそれは当然です 

 しかし、その人の演奏法に根本的な誤りがあったとするならば、いくら指を

 良く動かしても美しい音楽を、本当の音楽することはできないでしよう

🎼 我々の目的

  ピアノを勉強する目的は、ピアノを演奏して本当の音楽を聴いてもらう事です。

  ピアノの指導にあたっている我々は、できる人、正しい教え方のでき

  る人を育てる、音楽を楽たい人に、その手段としてのピアノ を教えるなどが本来

  の目的です。

   私たちが指導する対象の生徒さん達のすべてが演奏家を目指すだけの素質を持って

  いるわではなく、ただ楽しむだけの人がいたり、音大に入ろうと頑 張る人がいたり、

  始めからピアノの指導者になりたいと考える人がい たり 、色々だと思います。

  この人達を指導するには、先生自身が正しいピアノ演奏法を知り、指導法を身につけ

   る事が必要だと思います 

 

 🎼 ピアノ奏法の基本

  ピアノを演奏する時の、無駄のない合理的な、理論に裏付けされた演奏法を身に

  つける事で、はやく、楽にそしてきれいに響く美しい音を出せるようになり、

  それによって美しい音楽、本当の音楽を演奏する段階に進んでけるのです。

 

  これが本当の目的であり、そのために絶対必要なのが『正しい演奏法の基本』です 

  ピアノ演奏法の理想は、人間の力、自分の力を使わないで弾くというのが根本の 

  考え方で。  

  力を使う、力をいれて弾くという事は、筋肉を固く

  して、指を動きにくくして、そ れで弾こうとしているのです

  音を出す時に必要なのは、鍵盤にかかる重さのエネルギーです。筋肉を 

  固くすると、その自然の重さによるエネルギーが鍵盤に伝わりにくくなっ

  てしまうだけでなく、指も動きにくくなってしまいます。

  ですから『地球の引力』によって出来る『重さ』を使って弾く 、つまり人間

  の力を使わないという演 奏法が一番良いのだと思います

 

🎼 重さのエネルギーとは

 重さのエネルギーは、地球に存在する『引力』によって生まれるものです。

 ピアノを弾く時は、この地球に自然に存在する 『重さのエネルギー』 の、その

 一部を 使わせてもらえば良いのであって、無理に人間の力を使う必要はないの

 です。

 美しくきれいに響く音が弾ける

 自然には、人間が及びもつかない大きな力が存在しています。しかし実際には

 殆どの人達がこの事に気付かずに、自分の筋肉を使い、自分の力を、エネルギー

 を使って弾いています

 目の前のピアノだけでなく、もっと広く自然に目を向けるようにしたら 、人間の

 力を使って弾くことの無駄に 、そして自然に逆らわないで、自然のエネルギーを

 使う事の重要性を理解する事ができるでしょう。

🎼 手の重さを鍵盤に伝える

 重さのエネルギーを鍵盤にかけるには図1にあるように、手・腕にある重さ

 つまり地球に ある引力によって生じた重さを、支点Bで支えることによって

 指先、E点で鍵盤に伝わり、アクションを通してハンマーが弦を叩いて音が

 出るのです。その時の大切な条件はC・D点の関節はしっかりしていなくて

 はならないことです。その関節が柔らかくなって、内側にそるようなかたちで

 曲がったりたり 、指をらに伸ばしたりしていると、折角の重さがそこで逃げて

 しまいます。ですから指の形は非常に大切です。

 しかし実際には指を伸ばして、Dの関節がまっすぐに、は少し内側に曲がる

 ような形で弾ている人は意外に多いものです。

 初歩の段階では正しい形で弾くという事は難しいので、少しずつ正しい形

 持っていく様するのが良いと思います。

  

  次に、鍵盤に重さのエネルギーをかけて弾き、音が鳴った後の事を考えて
 ましょう。

 ピアノを弾いた瞬間は、ある程度指は緊張しているものですが、音が鳴ったそのす

 ぐ後にはの緊張はなくなっていなくてはなりませ ん。いつまで も手を固くして

 いると、疲れるし、次の音へ移動する指の動きが鈍くなってします。

図1

 

 

 🎶 脱力
  

 脱力ということがよく言われますが、これは意識してできるものでは

 なく、前の音を弾き 終わった瞬間に、無意識にできてしまう、というのが

 本当だと思います。それが癖になっていな くてはならないのです。

 これは、ピアノの演奏のすべてに言えることで、すべては反射的に

 手が動いているはずです。

  理屈 でわかった上で、目で楽譜を見て、手が自然に動く、これがスムース

  に出来る様になるために練習しているのです。

  そして「テコの原理」によって、重さのエネルギーを使って弾く。これが演奏

  法の基本であるという事 を強調したいと思います。


🎶ピアノを構造から考える


 ピアノの構造(グランドピアノの場合)を考えた時、ハンマーが下から上に向

 かって動て弦を叩いて音を出すのですが、演奏者は、そのためには鍵盤

 を操作するしか方法はありません 。

 鍵盤を叩いた後、つまり弾いた後、それによって弦を叩いたハンマーはすぐに弦

 から離れてしまうので、響いて音が出ている弦と鍵盤は全くつながりがなくなっ

 てしまうわけです。つまり弾いた後、手を動かしたり、揺らしたり、押し込んだ

 りしても、何をしても音に影響を与えること はできません。

 鍵盤から指を離した時に、弦の響きは止まるような構造になっているのです。

  しかし、鍵盤を叩いて音を出したあとに、色々な動きをしたら、音に影響を与え

 られる、と考える人がいるようです。 これはその動きによって、音になんらかの

 影を与えられるものだと錯覚しているに過ぎないのです。

  但しペダルだけは違った意味で影響を与えることができます。

 それはぺダルを踏むと、ダンパーが弦から離れた状態になって、弦が鳴りつづけて

 いるからです。ダンパーが弦に触れれ ば弦の響きは止まる事になっています。

 それを利用して、ペダルを使って、離れた音をレガートにつないだり、

 いくつかの音を和音としてきれいに響かせたりする時に使ったりします。

 ペダルの 使いかたは難しいものですから、始めはごく簡単なものから勉強するの

 が良いと思います

 ♬ 弾くという事

 を出すにはまず指先が鍵盤の少し上から弾く、という事が必要です。

 まず触わる事から始まる、という事を言う先生もいますが、鍵盤の少し上

 から弾くては、触わるだけ、押さえるだけでは音は出ません。

 この『弾く』という言葉は、人によって考え方が違うものですが、力

 入れて鍵盤を叩いている人がいるようです。

  基本としては、鍵盤の上約1㎝位上の位置から弾き、鍵盤に当たってから

 さらに1㎝位下がって鍵盤が底に当たる。合計約2㎝足らずの距離を動

 かす事になります。 この1cmというのは、絶対にキチンと1cmでなけれ

 ばいけないと言っているのではありません。人それぞれ手の大きさも違うし、

 手の柔らかさな違うので、まったく同じ動きは出来ません。ですからその程度の

 動きが出来ればいいとお考え下さい。

 

 その時のスピードは速くなくてはいけません。つまり「タッチは速いスピード

 で」といのが原則です。

 しかし、これは「基 本としての弾き方」で、上手になってからは、いろいろ

 弾き方が必要になってきます 。

 指を、弾く前に上に上げて、力を入れて鍵盤を叩く、という弾き方では指が

 盤に当った時の雑音などが加わって、音が汚くなってしまいます

 それに、この弾き方ですと、どうしても手首や腕に力が入ってしまい、腕や

 手首も固くなって、力を入れて弾くようようになってしまいます。それでは

 きれいな音にはなりません。

 に響く音にはならないし指の動きも悪くなってしまいます。

 また、斜め手前に引っ掻くように弾く人がいますが、それもきれいにならな

 い原因のひとつです。

 タッチの基本は、上からまっすぐ垂直に重さのエネルギーを鍵盤にかけると

 う事です

 ただし時と場合によってはそれと違った弾き方が必要な時もあるのはいうま

 でもありません

 押さえること

 これと反対に「押さえる」というタッチについて考えてみましょう。押さ

 るという事は、鍵盤に指先が触ったままで弾くという事で、こういう

 弾き方になる原因は、手首を高くして弾いている場合が 多いようです

 これでは、手首から手の平がたいらになり、または手首の方が高くなるので

 押さえるしかできなくなってしまいます

 つまり、その形では、指先を上げようとしても、上がらなくなるのです 。

 そして、その形 では、1の指は斜め上から弾く事になり、その指先は、

 上がらないので、結果として押さえて弾くしかできなくなってしまうので

 す。  そして、2・3・4の指も同じように上がらなくなってしまいます

 更に、その状態では、手首を動かさなくては弾けなくなり、どうしても

 「手首を振る」という癖がついてしまいます。この手首を振るという癖は、

 一旦ついてしまうと、それを直すためには大変な苦労をする ことになるの

 で、そういう癖がつかないよう気をつけて下さい。

 タッチのスピ―ド

 押さえるという事は、ゆっくりと指が動いて鍵盤を押さえるという事ですが、

 これでは美しい響き、きれいな響きの音が出せません。はっきりした音を出

 すにはどうしてもタッチにスピードが必要です。基本的な動きとしては、指

 先が鍵盤の約 1 センチぐらい上の位置から鍵盤に当たり、それがさらに底

 に当たる事によって、ハンマーが弦に当たり音を出すという事で

 合計2センチほどの距離を動いて音を出すわけです。その時の注意は、腕や

 手首に力を入れないという事です。 

  指を上げすぎない

 悪い弾き方に、腕や手首に力を入れて上から力を入れて弾く、叩くように

 弾く 人がいます。

 反対にゆっくり押さえるように弾くと、はっきりしない、響かない音にな

 ります。強い音を出そうとするとどうしても腕や手首が固くなり、汚い音

 出てしまいます。 今まで述べてきたように、弾く時には鍵盤に手、腕、

 の自然の重さのエネルギーをかける。場合によっては体重を利用し、その

 エネルギーを鍵盤にかけることもあります。

 重さのエ ネルギーを鍵盤にかけることによって、しっかりした、きれいに響

 く音出せるのです。

🎶 力を入れて弾く

 重さをかけずに弾くと、ただ表面だけを叩くことになり、頼りない音にな

 ってしまいます。そのまま強い音を出そうとすると、どうしても力を入れて手を固

 して弾く事になってしまい、きれいな音にはなりません。

 重さのエネルギーを鍵盤にかけて弾く、という事はとても大切なことです。

 そのエネルギーを、沢山鍵盤にかければフォルテ、少しかければピアノになるの

 です。

🎶フォルテとピアノ

 ピアノの構造からみて、ハンマーが速いスピードで弦を叩けば「フォルテ」にな

 り、遅いスピードで弦を叩けば「ピアノ」になる。これは間違いのないことです

 が、我々はそのためには鍵盤を操作するしかできないのです。

 ですから、鍵盤に多くの重さをかける事によって、ハンマーが速いスピードで

 弦を叩き「フォルテにな

 鍵盤に少しの重さをかけることによって、ハンマーが遅いスピードで弦を叩き

 「ピアノ」になるという考えです。

 フォルテ、ピアノの関係は、ただ、機械で測った音量ではなく、強く感じる音が 

 「フォルテ」、弱く感じる音が「ピアノ」で、フォルテと書いてあるから「頑張

 って力を入れて弾こう」というのは間違いだと思って下さい。

 🎶 指のかたちの基本

図2   

 (1)      

  

 図2の(1)これが基本の正しい形で、これが発展して色々な形に変わっていきます


(2) 

 

 図2の(2)はD点が内側に曲がっているのでエネルギ ーが逃げてしまい

  鍵盤に重さが伝わらなくなってしまいます

(3) 

 図2の(3)この形は更に手首が高くなっているので、 押さえる弾き

 方になってしまいやすくなります。

 基本としての指のかたちがあり、それから発展した形として、時と場合に

 って、色々な形が出てきます。まずはじめに基本のかたちを覚えさせ

 て、そこから出てくる、 いろいろな違う形で弾く方法を覚えてもらうの

 が、一番よいと思います。


 そこで大事なのは、前に出てきたテコの原理です。腕から手の重さを鍵

 盤に載せる、鍵盤にかける、という基本の考え方です

 演奏法は、ピアニスト一人一人違うのは当たり前で、手の大きさ、形、指の

 長さ、柔らかさ、その他色々な条件の違いによります。多くの演奏家と

 いわる人達のなかでも、まったく反対の弾き方をする人がいること

 はよくあるものです。

  基本の弾き方としては、鍵盤の上、1センチ位上に上げてそこから

 弾きます。

 ピアニッシモを弾く時、指先が鍵盤にさわった状態からゆっくりと弾

 きなさい、という人がいますが、このように鍵盤をゆっくりと抑える

 弾き方では、きれいに響く音は出ません。 

 習い始めた時はとても大事な時期で、そこで正しい自然な奏法を覚えると自然と

 伸びていくし、良くない癖がついてしまうとなかなか、うまく弾けなくて、途中

 でやめてしまうことになりやすいものです

 

  🎶 レガートに弾く

 レガートというのは、「音の間を切れ目なく演奏する事、スラーをつける」

 「Legato」と。 イタリア語で「なめらかに」「結ばれた」「つながれた」

 などの意味。「指定された部分の音符をなめらかにつないで演奏する事」な

 と辞書では解説されています。実際の演奏では、どうすればいいのでしょ

 、ときどき、音をつなごうとして一生懸命鍵盤を押さえつけるように弾く人

 が見 られます。

 これは意味のないことです。ひとつの音を弾いて、次の音に移るとき、前の

 音を弾いた後、指を離してから次の音を弾いたのでは、音が途切れてしまい

 ます。

 しかし、前の音を弾いた後 、指を離さないまま次の音を弾いたのでは、こ

 の二つの音の響きが重なるので濁ってしま います。

 こういう時は、はじめの音を弾いた後、次の音を弾くのと同時に交代する

 ようにする事です。


 これを標準として程度の高い演奏では、微妙に違ういろいろな奏法がある

 のです。音階をレガートに弾きたい時は特に気をつける必要があります。

 これは、重要なポイントのひとつですから確実に、覚えるようにしてさい

 

 スタッカート のひき方

 スタッカートの奏法については、間違った弾き方で弾いている人や、はっきり

 しないまま、あいまいな弾き方をしている人がいます。

 ある辞書には、音と音を続けず、切り離して奏する。「切る」「はねる」といっ

 た言葉で表現している場合があります。また、「音と音を切り離して奏する」と

 あり、はっきり説明していない場合が多いようなので、ここで、スタッカート

 の奏法をはっきりさせたいと思います。

 基本の弾き方としては、指先を、鍵盤から間を開けた高い位置からでなくでなく

 鍵盤に触っている位置から鍵盤の底に 向かって重さのエネルギーをかけるように

 弾きます。

 その時大切な事は、指のかたちを正しくすることです。そして、手首に力を  入れ固くしない、タッチのスピードを遅くしない、などです。

 スタッカートの時、指を上に上げて、上から叩くように弾くと、 指先が

 鍵盤を弾いて鍵盤が底に当る時にも雑音が出て、それが ピアノに響い

 て濁った音になります。


 スタッカートの動きを整理すると、 鍵盤が底に当たると同時に底にぶつ

 かった反動で跳ね上がるように指先が鍵盤を離れ、同時に手全体が浮き上が

 ります。これは自然に持ちあがるのであって、自分の力で持ち上げるのでは

 ありません


🎶 スタッカート の種類

 スタッカートの弾き方では、鍵盤が底に当たったあと、その反動で指が自

 然に持ち上がり、跳ねあがるでしょう。このスタッカートの弾き方の動き

 を説明するとき、「熱い鉄板に指で触ることを考えて ごらん、鉄板は

 いので直ぐに離すでしょう」と言う、という話を聞きました

 程度の高い曲を弾く時は、いろいろなテクニックが必要な曲も出てきます

 やはり、まずきちんとしたタッチで弾ける様になるのが良いでしょう


 スタッカートの音の切り方は、その程度で、何種類かに分かれます

1.スタッカーティシモ(できる だけ短くひいた時、指先が鍵盤の底にぶつ

  かってから離れるまでの時間が短いとき)

2.スタッ カート(普通の切り方。スタッカートの音の切り方の程度は、ひいた

  時、指先が鍵盤の底に当たってから離れるまでの、時間の長さによってスタ

  ッカートの音が切れる程度が変わります 。

3. メゾ スタッカート(あまり切らない)。普通はこの位に分けられていま

  すが、実際にはもっと複雑になっていて、演奏者一人一人の好み,癖によ

  っていろい違いがあるものです

 4の指について

 もともと4の指は、普段の生活ではあまり使わないので、自然にその部分の肉が弱く

 なっている ものです。しかし、ピアノを弾く時は、5本の指全部を使うので、4の指

 が弱いという事は、とても不便に感じます。そのため、4の指を強くするための練習

 をしてきました。その方法として、4の指を上から叩きつけて筋肉を丈夫にしようと

 する人が多かったのです

 しかしその方法は、指の筋肉を丈夫にして、その力によって弾こうとするもの

 それは自然の重さの エネルギーによって弾くという考え方とは基本的に違っ

 ています。


 下の図のように手のかたちを整えて弾けば、Aにかかる手の重さは自然に

  E にかかることになり、力を使わなくても音は出ます
 これは、人間の力を使わなくても自然の重さによって音は出るという事です

 

これが正しい形で、手の重さのエネルギーが自然に鍵盤にかかることになります

肘の位置を高くして弾くと、 自分の力を使って 弾くことになり腕全体が固く

なってしまい、 動きが悪くなリます

 

 🎶和音の弾き方

 二つ以上の音を一緒に弾く事を、和音を弾くといいます。 和音は、曲の中で非常に

 多くの割合を占めてい るので、 和音を、バランスよくきれいな響きで弾 く事はと

 ても大事な事です 。

 また、一番上の音の流れが、メロディーとして、音楽として聞かせなければならない

 場合があります。

 それだけでなく、その下の和音は 、伴奏としての役目もしなくてはならない時が

  あります。 このバランスは非常に大事な事です

 

🎶分散和音のひき方

 分散和音は 、 和音の音を一つずつ分けて弾くという事で、まずその一つずつの音

 の強さがそろわなくてはなりません

 この場合、指は広がっているので、 指先が鍵盤に触っている状態から鍵盤に重さ

 をかけて弾く事になります 。その時手や手首に力を入れて固くすると、動き

 が悪くなり、弾きにくくなるので気を付けなくてはなりません。指先が鍵盤

 に触った状態から弾く時は 、 鍵盤にかける重さを変えること によって

 強弱の変化をつけること ができます

 🎶 タッチのスピード

 鍵盤を押さえるというのは、ゆっくりと指先が動いて弾く、ということで、きれ

 な響きの音で弾きたいときは、指先のタッチのスピードが必要です。 つまり、

 指先が鍵盤に当たり、鍵盤の底に当たるまで の指の動きのスピードがどうしても

 必要だという事です。

 スピードが遅いタッチの音は、はっきりしない音になりやすく、綺麗なメロディー

 になりません 。

  弾き始めの音は、鍵盤1 センチぐらい上から自然な重さをかけて落とすように

 弾くのが良いのです。

 上から叩くのではなく、自然の重さのエネルギーを鍵盤にかけるのです。

 メロディー、フレーズの 弾き始めを、だおさえるように弾く人が多いよう

 ですが 、その場合きれいな響きの音にならない場合が多く、何となくひいて

 いる印象の音になり、本当の音楽にはなりません。


🎶 フォルテとピアノ、演奏法の違い

 ピアノの演奏にあたって、フォルテ、ピアノの違いその演奏法の

  違いについて考なければなりま せん。

 日本では昔から自分の力で弾くという考え方があったので、 フォルテは

  自分の力を入れて弾く 、 ピアノは そっと柔らかく弾く、 という考え方

 が主流でした。そこで、力を入れて弾けばフォルテ 、 そっと柔らかく

 押さえるように弾けばピアノだ、と言う人が多かったのです。

 

 音楽辞典では、「forte] の訳として「強く」と出ています 。 ただ 一つだけ

「強く」に 付け加えて「大きく」 と出ているものがありました。

しかし、「大きい」という言葉は「広辞苑」によると

1.も の のかたちに言う容積、身長な どが多くの場所を占めている、 かさ

  ばっている

2. 量が多い。

3.範囲が広い。な どとなって いました。但し音量が、 という場合は、 「大  きい」に なります。

 「ピアノ」という言葉も同じで、 辞書によっては、 「柔らか」「静か」」 と出ている

  ものが ありました。 これをそのまま受 け取った場合 、 強い、弱い、の弱いという

  事だけでなく 、 感覚的な「やわらかい」 「静か 」 の意味を含んでいるとも考えら

  れます。

🎶 感覚としての 「フォルテとピアノ」

フォルテとピアノを演奏法とは別に考えてみた時、「フォルテ」「ピアノ」はただ単に

機械で測った音量、強さだけではなく、フォルテは強く聞こえる、ピアノは弱く聞こえる

いうことが大切です。また、フォルテとピアノの間に大きな音量の差がある方が、

音楽の表現には有利です。

「ピアノ」は単に弱いだけではなく、聴く人を「引き付ける」という感覚があり、

「フォルテ」は聞く人に対して「圧力」をかけるもので、そこに「迫力」を感じ

 させるものなのです。

 🎶 指使いで気がついた事

 一般の楽譜には指使い の数字が書いてありますが、私の考えは、 譜例1を譜例2に 

  譜例3を譜例4 のように数字を書き足すことで。弾きやすくなります。

 これには、1の指は指定されていますが、その前の指、3の指から1に

  行くのか、4の指から1に行くのかが書いてありません。譜例2と譜例4のよう

 に1 の後に3 または、4 が書いてあると、1から何の指に行くのかがわかり、とて

 も弾きやすくなります

 

 

                   片山 裕之(緑)